鰻と言えば、佐原の山田
鰻が食べたくなると真っ先に頭に浮かぶ店が小江戸情緒薫る水郷の町、佐原にある。今から18年も前になるが、2004年に当時の上司と佐原へ出張した際に、事前に下調べするわけでもなくふと立ち寄ったのが初めての訪問だった。この時訪問した佐原駅にほど近くの「本店」と呼ばれているお店と、もう一つ「別館」と呼ばれているお店と二店舗あることはその後知ったことだった。電車で行くなら「本店」、車の場合は「別館」というのが筆者の使い分けだ。
車で行くなら別館山田
今回もふと鰻が食べたくなったので家族を連れ立って11時前に自宅を出発、高速を飛ばして12時半に「別館」に到着。しかし、既に「お昼の部の受付終了」の張り紙有り・・・。そうだった、久しぶりですっかり油断してしまった・・・と地団駄踏むも、1時間半かけて来てそれは辛いし、店先から漂ってくる鰻の(正確には醤油垂れの焼かれている)香りを嗅ぎ続けている今、そう簡単に諦め切れるものでもない。奥さんがお店の人にどうしても駄目でしょうかと確認をしたところ、だいぶ待ち時間がかかると思うがそれでも良ければ、ということで最後尾の順番に加えてくれた!もちろん待ちます!
特上鰻、直重(ジカジュウ)でお願いします
近くにある公園で子供達と鬼ごっこや徒競走をしたりしながら、途中左裏もものスジを延ばしてしまうという負傷アクシデントを挟み、2時間くらいたった14時半くらいに店内へ案内され注文(こちらの店もコロナ対策でテーブル席を隔席にしてるため余計時間はかかってるようだ)。
鰻店の界隈ではそうなのかこの店独自なのか良く分かってないが、「山田」のメニューは、鰻丼(うなどん)と鰻重(うなじゅう)と直重(じかじゅう)とあり、最初は分かりづらい。鰻重がここでは、鰻とご飯が別々に出てくるとのこと(未だ鰻重の注文は未経験)。一般的な鰻重のイメージはここでは、鰻が直にご飯に載っているという意味で直重で注文する。「特上鰻、直重でお願いします」。
手元の記録で2013年5月に訪れた際には、特上鰻の価格が3,700円~4,100円とメニューに記載されていたので、ここ9年で鰻もだいぶ値上がりしているようだ。
2時間半待ちの後に・・・
15時過ぎ、とうとう食す。運ばれてきたお重の蓋が浮かんでいる(鰻がお重からはみ出している)のがまず良い。そして、お重の蓋を開ける時に既に鰻の弾力が指に伝わってくる。中はほわっと口の中で溶けていきつつ、皮の方は噛むほどに味が拡がり丁度良い噛み心地。たっぷりと付けられた垂れは濃いめでかつ甘めだと思うが鰻とご飯と実にいい按配で調和されている。ボリュームもたっぷり。
正に”Amazing Meal”の名に相応しい。今回も大満足でした。
お店を出ると夜の部の最初のお客さんが並び始めていた。