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「俺たちのニラバタ豚汁うどん」から感じる、うどんの拡張的楽しみ

 「丸亀製麺」の定番メニューはもちろん良いが、本記事で取り上げるのは、2023年1月下旬までの期間限定販売、いわゆるフェアメニューの「俺たちのニラバタ豚汁うどん」だ。”下旬”という曖昧な告知に油断していたら、1月最後の週末には既に終了していて地団駄を踏むことになってしまった。

一大外食ブランドとして君臨する「丸亀製麺

 丸亀製麺は、外食チェーンの株式会社トリドールホールディングス傘下の会社でありブランドである。2000年(平成12年)11月に「丸亀製麺加古川店(兵庫県加古川市)」に1号店を開店した。

丸亀製麺 千葉ニュータウン中央店(2023.1.7訪問)

 讃岐うどんブランドと看板商品である「釜揚げうどん」を掲げて、ショッピングモールのフードコートでよく見かける「はなまるうどん」や、幼少期から道路沿いで見かけた「山田うどん」といった同業を圧倒的に凌駕して、今や国内全都道府県に計800を越える店舗、海外で計200を越える店舗を擁する一大外食ブランドとして君臨している。

 ただ意外だったが、人口あたりのうどん店舗数や、うどん用小麦の使用量が全国1位とされている讃岐うどんの本拠である香川県の企業ではなく、香川県には高松に1店舗のみを構えるに留めているようだ。

道路沿いは店舗はどの店舗もこんな感じの店構えである。

親会社のトリドールホールディングス

 トリドールホールディングスは、筆頭ブランドの「丸亀製麺」の他、筆者の好きな「長田本庄軒」(店内製麺したもっちり中太麺と、神戸下町の濃厚な味わいが特長の焼きそば専門店)や、奥さんや娘達が惹かれている「コナズ珈琲」(一杯づつドリップで淹れるハワイのコナコーヒーとふわふわ生地が自慢のパンケーキを提供するハワイアンカフェ)といったブランドも展開している企業である。

讃岐うどん憧憬

 うどんを家庭で食べるものではなく、外食としてのうどんとして食べて、筆者が「これは旨い」と最初に認識したのはおそらく、2010年11月に、電話応対コンクール全国大会が開催された愛媛県松山市に出張した際に口にした讃岐うどんだったと記憶している。その頃から首都圏でもちょくちょく「丸亀製麺」の看板を見るようになってきていて、筆者の住居周辺にも2店舗あるが、それぞれ2008年と2012年に開店している。

俺たちのニラバタ豚汁うどん

左が「俺たちのニラバタ豚汁うどん」

 うどんといえば、昆布や鰹等の魚介系の醤油味のスープが定番だが、味噌味も特段珍しいわけでもないので、豚汁うどんと聞いても、それほどインパクトがあるわけではなかったが、”最高にうどんに合う豚汁”を喧伝している通り、スープの一口目から「これはイケる」と思わせる味噌だしだ。後から感じる”和風”の味わいとは少しニュアンスが違うような風味は、コチュジャンオイスターソースが加えられているとのことだ。

 また、麺表面のわずかな毛羽立ちと茹でたての証であるうどんのくびれに、この濃厚な特製味噌だしが絡み合うようにするため、茹でたうどんを水で締めない「釜抜き麺」を使用するという工夫がなされている。

ねぎと摺りごまを適量上乗せ(丸亀製麺ミーツ国分寺店 2023.1.23訪問)

 具は、豚肉を始め、キャベツ、たまねぎ、にんじん、ごぼうと筆者の好きな具材のオンパレードで、中でも味の染み渡った油揚げは特筆に値し、ニラとバターはそれぞれが確固たる主張をして更に味の拡がりを持たせている。

 加えて、じゃがいもペーストで風味と粘度を増し、茹でたての「釜抜き麺」になおしっかりと絡む仕様だ。もちろん「丸亀製麺」の特徴でもある、お好みの天ぷらを気分によってトッピングしてアレンジ出来る。

半熟玉子天をトッピングしたり(丸亀製麺ミーツ国分寺店 2023.1.12訪問)

 ”豚汁”と銘打っている一杯だからもちろんスープも最後まで飲み干して、至極のひとときが完結する。正に”Amazing Meal”の名に相応しい。フェアメニューとしてのカムバックが待ち遠しい(いや、いっそレギュラーメニュー化して欲しい)。