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2nd Life from46

日常生活の時間配分を見える化して、大切にしたい時間を改めて想う

 世の中では、お金の使い道について家計簿等にて管理して見える化して対策をとろうという話は良く耳にするところだが、日常生活の時間(1日24時間)を管理して見える化して対策をとろうといった話をこれまで身近であまり見た記憶がなく(筆者の狭い周囲の世界だけかもしれないが)、少なくとも筆者は1日24時間を丸ごと見える化したことはなかったので、やってみることにした。

GoogleカレンダーとCaleRepo!(カレレポ)

 きっかけは、本稿のこれから記載しようとしている趣旨とは異なるテーマの本ではあるが、この本の中にあった「24時間を使い切れ」という刺激的なフレーズにある。

『会社を辞めない起業』著者:松田充弘、発行所:㈱日本実業出版社、初版:2022年2月1日

 「シンプルかつ多機能なGoogleカレンダー日報出力ツール」と銘打たれた、カレレポというサイトが紹介されており、このツールを使うことでGoogleカレンダーに入力蓄積されたものが、CSV形式でエクスポートできる。

 Googleカレンダーに、日々の生活において費やした時間のそれぞれに何をしていた時間なのかを事後にメモしていくという作業を、日常の中でひたすら実施していく。1週間程度で傾向が掴めるかなと思いながら始めてみたが、せっかく始めてみたことなので1週間ではイレギュラーなこともあるだろうから、1ヵ月分のデータを蓄積することにした。

 後の集計時に思ったことだが(データを扱う上では当然ではあるものの)、把握したい項目は、まとめないで個別にスケジューラー登録しておくことで、CSVにエクスポートした後の集計が効率的になる。
 筆者の場合は、逐一入力するのがだんだん面倒になってきて、「徒歩、コンビニ、一服、トイレ」といったように一連の動きをまとめて投入したりしてしまっていたので、それぞれの項目別に費やした時間を集計したくなった場合には、データを加工して集計し直すような手間がかかってしまったのは反省点だ。

8割に迫る「Private Time」

 早速、集計した結果を見ていこう。全体の構成比では、「Private Time」(78.6%)が「Work Time」(21.4%)を圧倒し、「Work Time」は約2割強程度の割合でしかない。出社して勤務する「Work from Office」(7.1%)は「Work Time」全体の僅かに約1/3の割合に留められている。
※会社拘束時間中の昼食や在宅勤務中のコンビニ等の私用時間は「Private Time」に集計

2023.2.1~2.28の1ヵ月分のデータを集計(N=672時間)

 実際の「Work Time」がこれだけ少ない割合だとは正直驚きがある。プライベートの時間が約8割近くも確保出来ているというような覚えは全くなかった(集計した時間には現れないところで、頭の中で会社や仕事の事を考えていることがあったりするのかもしれないが、筆者が若かりしサラリーマン時代の時間配分を思うと隔世の感がある)。

 筆者は平日フルタイム勤務の会社員であるが、休日はしっかり休めて年休も当月は1日取得し、十分にワークライフバランスが取れているような気がしてくる。

「Private Time」の考察

 「Private Time」の中身を見ていこう。

  • 「睡眠」(31.4%)が最も時間を費やしている(日平均睡眠時間:7時間30分超)ことから、快眠環境にこだわることが生活の質の向上に繋がることは一目瞭然だ。
  • 当月はほとんどテレビを見なかった(日平均1分)せいもあってか、次に時間を費やしているのは「ネット閲覧」(11.9%、日平均3時間弱)になる。費やしている時間を考えると、PC環境をもっと整えて然るべきでもある。物持ちが良いのが取り柄ではあるものの、なんと12年目に突入しているWin7の愛機では色々な方面で限界を向かえ(超えて)ている。
  • 「読書、読書記録、図書館」(6.6%、日平均1.5時間強)に時間を確保出来ているのは良い、目指すべき姿だ。
  • 「入浴」(2.6%、日平均38分)の時間も侮るべからず。快適な風呂生活の工夫が必要だろう。
  • 「車」(0.9%、日平均13分)は、この程度の利用時間で車を所有する費用対効果はあるのだろうか?と疑念もよぎるところだが、奇しくも「トイレ」とほぼ同等の所要時間であることで、たまの出掛けには重宝するし用途に鑑みれば、短くても必須という風に捉えるべきか。

 一方で、足りてないものは何なのかを考えてみた時に浮かんでくるのが「運動」と「勉強」だろう。

  • 「徒歩」(1.6%、日平均23分、3,853歩)は、終電乗り過ごして3駅を歩いて戻る羽目となったこと(2時間)を入れても、40代男性平均(6,906歩)を大きく下回っている(55.8%)。
    ※歩数記録はdヘルスケアアプリ数値
  • 資格試験勉強に至ってはその項目が存在しない0分・・・。
  • あとは、「アーティスト・デート」の時間や、「何もしない時間」という上質な時間も更に確保したいところである。

「Work Time」の考察

 「Work Time」においても気付きはある。

  • 全体で2番目に時間を費やしている「Work from Office(在宅勤務)」(14.4%)なので、快適な在宅勤務環境の整備は大事になってくる。
  • 「電話(Teams含)」(「Work Time」に占める割合は3番目に多い12.3%)では、月に1時間以上の通話相手が5人、30分以上の通話相手を入れても10人と、ごく一部の人達で業務が完結している。この10名は大事にしないといけないと思いつつ、既に大事にしているからの結果かもしれない(「電話」に限らず別項目の「会議・打合せ」もこのメンバが多くを占める)。
  • 「電話(Teams含)」の発信:着信(折返し含む)の比率は、54:46(42+4)となっており、メールやチャットから派生する何かしらの対応が「Work Time」に占める割合の最上位を占め、電話の着信を含めて何かと作業が中断される要素であることから、せめてメールやチャットはある一定の時間を区切って対応していくようにしていくことで、大事なことに集中できるだろう。

1ヵ月672時間の見える化を終えて

 自身の日常生活が、何に時間が費やされているのかをスケジューラーに小まめに記録していくことは、それなりに時間と労力を要するので、永続的に実施するのは現実的ではないが、今回のような全方位的な把握というよりは、何かの目的の元に項目を絞った形でたまにやってみるのは日常の時間配分を再認識したり、時間の使い方等を見直す上では有意義になるかもしれない。
 やりたくないこと、面倒なことに費やしている時間を節約して、好きなこと、やりたいこと、心躍ることに時間を費やせるように意識を傾けていくこと、そして”今この時”に対する集中力を高めることが、幸福感を上げることに大きく繋がるんだろうと思う。