”幻のコーヒー”に惹かれて
お気に入りのラーメンを食べた後、津田沼パルコ2階の入口にあるCOFFEE HOUSE Sanyoという店に入る。店内の雰囲気はコーヒーの産地であるインドネシア(亜熱帯)をイメージしているとのことだが、今時超めずらしく、店内が煙草の煙で充満している。1974年(昭和49年)創業で、「トアルコトラジャ」なる”幻のコーヒー”と呼ばれるコーヒーが飲めるお店とのこと。店内はあと一人だけ座れるという感じに込み合っていて、入口近くの席に案内される。メニュー表を見ると、なるほど「トアルコトラジャ」のストレートコーヒーがある。早速、注文。
KEY COFFEEの最高級ブランド
「トアルコトラジャ」とは、インドネシアのスラウェシ島のトラジャ地方で栽培されているコーヒー豆で、TORAJA ARABICA COFFEEの頭文字(太字下線)を取って名付けられている(トラジャの部分が若干頭痛が痛いのようにダブってる感があるな・・・)。
コーヒーノキという植物から採れるコーヒー豆の原種の1つに、日本でも広く流通しているアラビカ種という豆の種類があって、栽培条件が厳しくて手間がかかりかつ病気にも弱いが、その栽培条件の難しさと引き換えにコーヒーの味が美味しく、一般的に他の原種よりも美味しくて品質が高いとされている。中でも「トアルコトラジャ」は最高級品質のアラビカ豆を使用した、芳醇なコクと香り、苦味、酸味の絶妙なハーモニーが楽しめる、という触れ込みです。
第二次世界大戦で農園が荒れ果ててしまい、市場に流通せずに文字通り”幻のコーヒー”となってしまいましたが、戦後に日本のコーヒー会社のキーコーヒーが、1978年にトラジャコーヒー豆を復活させて、登録商標とした経緯を辿ります。キーコーヒー㈱は、アマンドや銀座ルノアール、KEY'S CAFE(この店名は知らなかった)を子会社に持っている日の丸コーヒー会社。「トアルコトラジャ」は希少コーヒーでKEY COFFEEの最高級ブランドとされている。
今回のアーティストデートでフィーチャーしたこと
例によって能書きを色々と調べていると、コーヒーサーバー(グラスポット)と共にカップに注がれた「トアルコトラジャ」のストレートが到着(通常の注文で2杯分程度の分量が楽しめるようだ)。到着すると共に香りのインパクトが大。コーヒーゼリーを口に含む際に感じるようなコーヒー感満載かつ甘みを感じる香りが充満する。一口目、酸味も苦味も程よいバランスに感じる。良く分からないがこういうのを至極の一杯というのかな、と味覚にインプットする。
ここ数年喫煙所でも味わったことのなかったような煙で濛濛とした空間にいたせいか多少頭痛がしてきたので、1時間半程度で店を後にすることになったが、こういった昭和の雰囲気漂う文字通りの喫茶店が街にあるのは貴重だ。2023年2月の津田沼パルコ営業終了によってこの店はどうなるのだろうか?
今回のアーティストデートでフィーチャーしたことは、下記2点。
- アーティストデートでしたこと、考えたり思ったりしたことを記録しておくこと(専用ノートを購入)、次回にそれを振り返ること
- WISH List(よくやるTO DO Listではなく)を書き出してみること